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2008/08/08

大型収納家具の組立てにおいて板と板を直角に接合するというのが多いと思いますが、その接合方法にも色々考えられます。 最も簡単な芋継ぎと呼ばれる接合方法でも、

     1.接着剤だけによる接合
     2.接着剤と隠し釘または仮釘併用
     3.接着剤と木ダボ併用
     4.接着剤と木ダボ、隠し釘または仮釘併用
     5.ネジだけによる接合
     6.ネジと木ダボ併用
     7.ネジ、接着剤、木ダボ併用


などが考えられます。 ネジを使わない1.2.3.4.の方法はネジの頭が見えませんから外観的に体裁良くなりますが、接合時の圧着保持ができるかどうかで接合強度はかなり変わり、大型の場合圧着保持がしにくいだけに強度不十分になる可能性があります。 但し接着剤としてエポキシ接着剤を使えば圧着保持が不十分でも接合部の密着が出きれば接合強度は十分取れますが、2液混合後所定の時間内に使わないとならないとか価格の点で大量に使う大型収納家具には使いにくい気がします。

その点で5.6.7.の方法はネジにより接合強度が極めて高く取れますので、大型収納家具には絶対にお奨めです。 
なかでも7.のネジ、木ダボ、接着剤併用は最も安心感がある方法で私はこれを基本にしています。  5.6.については完成後にばらさないとならない可能性があるとか接着剤がはみ出る事による弊害が大きい時に使えばよいと思います。

 木ダボを接合に使用する理由について少々触れて起きましょう。 接着剤と木ダボ併用により左の
 図の矢印で示した栴檀力(センダンリョク)と引っ張り力が掛かった時の耐性がアップします。
 これは3.4.において圧着保持を上手くしさえすれば小型や中型の作品においては大変有効で
 す。
 但し大型収納家具にてネジで接合した場合には同様な力に対する耐性はネジによって確保できる
 ので木ダボの必要性はそれほどありません。(無論木ダボがあれば耐性は更にアップするのです
 が、私はこの観点からだけだったら、木ダボは無くても大丈夫だと思います。)


 では何故木ダボを使うのかですが、その答えは、組立てを容易にする!という点にありま
 す。

 右の図をご覧下さい。 1枚の板をもう一枚の板の木口にネジで固
 定する際、左側の板は矢印方向にずれ易くなります。 特に接着剤
を併用する時にはぬるぬる!といった感じで容易にずれて接合位置がずれやすいです。

こんな経験はどなたでもお持ちだと思います。  これを防止するには作る物が小型でしたら2枚の
板同士をクランプで挟み強く締めれば、接合位置がずれずにネジ締め出来ます。 但し大型家具で
はクランプで挟むなんてことが出来ませんので、ずれが生じないよう締め付けるのは大変困難です。

このような場合に木ダボを使うことにより接合位置がずれる心配は無くなりますので、落ち着いてネ
ジ締め作業が出来ます。

先週お伝えした大型収納家具の組立て方法で特にネジの斜め打ちではその効果抜群です。
というか私自身木ダボを使わずにネジ斜め打ちで作業していた時期があったのですが、接合位置がずれやすくて何度もやり直している間にはみ出た木工ボンドが固まりだして始末に負えなかった苦い経験を持っており、木ダボ併用のメリットに気が付いたときはそれこそ大発見の心持でした。

 この目的で木ダボを使用する際には木ダボ自身に強度を求めませんの
 で、分厚い板を使っていたとしても8φの太さがあれば十分ですし、埋め込
 む長さもそれ程必要としません。
 左の図はそんな観点からの方法論ですが、板厚が18mmで側板の両面
 に棚板を固定する場合、側板の木ダボ穴は貫通穴として30mmの木ダボ
 を差込み、飛び出た両端に棚板を嵌め込んだり、右のように木ダボを半分
 に切断して使うことも考えられます。 

 基本構造検討構造詳細の右側に使う木ダボは左図右側に示
 す、木ダボ突出量の少ないタイプを使わないと上手く棚板を嵌め込めなく
 なります。

 そういえば基本構造検討では棚を固定するのにネジの斜め打ちを紹介しています
 が、それについて少々補足しておきましょう。

 これをやったことの無い方にとって一番心配なのは、ちゃんと打ち込めるのか?
 或いはネジ先端が飛び出ないか? といったことでしょう。

 左の図は18mm厚の板で45mmのネジで斜め打ちをした時の大体の打ち込み方向
 の許容範囲を描いたものです。  ここから傾斜を読み取ると水平に対し10度から20
 度の角度で打ち込めば問題ないことが判ります。 ネジを短くすれば安全な範囲は
 広がってきますが、板厚の2倍から3倍の間が強度確保に必要な長さとすれば35-
 55mmですから、この間で選び短めの場合にはネジの本数を増やすなどで対処すればよいでしょう。

45mmとしたときには10-20度の許容角度があるわけですが感覚的には水平に近い角度で打ち込むつもりで良いと思います。 何しろネジ先端は隅のところに当てるので水平には絶対に打ち込めず必ず何がしかの角度を持ちそれは10度を若干超えるからです。

最後にネジの頭の処理について触れておきます。
実はこの一連のコラムの中ではネジの頭の処理はそれ程重要な項目ではないと考えているため、詳しい解説をするつもりはありません。 というのは壁と壁の間に挟みこんでしまう収納家具を基準にその基礎的な勘所を解説しているからです。

この条件下では全てのネジは必ず全く見えなくなってしまうか非常に見難い状態になります。 従って隠す手立てを余り考えなくて済む筈なのですが、強いて言えば斜め打ちしたネジの頭で、これは埋まりこむまで締め付けることにより穴だけが残ります。  対処法としては、直立した状態で見えない側(高いほうは上側、低い方は下側)で斜め打ちをすれば通常は見えなくなります。 それでも面白くなければパテを使って埋め込んでしまえばよいでしょう。 せいぜい直径4-5mmの穴ですからこの上にニスを塗ってもそれ程目立ちませんし、


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